新宿支部の俳句サークルの皆さんを中心に出展されました。
作品番号 川柳・俳句1 石 
新國 美佐子
幼き日の故郷の川原。誰もが「水切り」をやった記憶があると思う。何回水を潜らせることができるか、競ったものだ。その様はまるで、人生の浮き沈みに似ている。終活に勤しむ今、何かと穏やかな日々を過ごせている。
作品番号 川柳・俳句2
春風や 加齢の重み軽くする
あきら(戸川 晟)
年を取ると体が重くなり動きが悪くなる、それでも春風が吹くと体が軽くなったような気がして動き出す。ああ春になったんだなあ。
作品番号 川柳・俳句3
帰省子の光と風の通る部屋
あきら(戸川 晟)
夏休みになり子供が帰省すると子供の部屋に光と風が通る。それにより家に活気がみなぎる。家族も活気を取り戻している。
作品番号 川柳・俳句4
ああ満州どこかに遺骨空高し
しゅん(石原 俊彦)
戦後七九年、終戦まじかに現地招集され、戦病死したと聞いている父。戦死広報にはその旨無かったようだが、今も満州の地のどこかで眠っているに違いない。
作品番号 川柳・俳句5
手に重し形見の時計秋彼岸
しゅん(石原 俊彦)
毎年、彼岸(春と秋)には父が残してくれた遺言書と形見の時計を仏壇から出して見つめる。この時計の重さと母と二人で引き揚げてきた記憶の重さは今でも残っている。
作品番号 川柳・俳句6
風渡る丘にコスモス舞踏団
きゅう(岩本 久弘)
コスモスは、しなやかでかわいいバレーリーナ。群生して、丘を舞台に一糸乱れず踊り歌う。
作品番号 川柳・俳句7
十二湖の車窓を走る紅葉図鑑
きゅう(岩本 久弘)
バスの社内見物。でも移り変わる多様な紅葉。その美しさが、連写のごとく瞼に。青森の自然を満喫した。
作品番号 川柳・俳句8
初めての紅引いていざ七五三
けん(大久保 謙)
初めての七五三は本人よりも親や爺ちゃん婆ちゃんの方が力が入ったり緊張したり。写真も撮って一生の思い出になります。
作品番号 川柳・俳句9
子供の日フリマ店主は五年生“
けん(大久保 謙)
フリーマーケットで親と一緒にオモチャやカードを売っている小学生とそこにしゃがみ込む子供達。キラキラ光るキーホルダーやカード…大人にはガラクタでも子供達にとっては宝物です。
作品番号 川柳・俳句10
盆踊りやっと馴染みの炭坑節”
やすぼう(横田 靖彦)
松健サンバをはじめ、最近の盆踊りは老人には馴染めないものが多い。帰り際にやっと炭坑節がかかり、鬱憤を晴らした。
作品番号 川柳・俳句11
「意気地なし」大人の恋を知った夏
やすぼう(横田 靖彦)
就職した夏休み。海水浴場で年上の女性と知り合った。すべてうまく行ったと思っていたのだが、掌の上で転がされていたのを知った。怖い夏の思い出
作品番号 川柳・俳句12
林檎剥く妻の笑顔が見たいから
もりすけ(森山 洋之助)
老人施設に入所中の妻を見舞うため、用意する差し入れの林檎
作品番号 川柳・俳句13
見つめ合ふ若き瞳や菊日和
もりすけ(森山 洋之助)
山手線の車中で見た制服姿の良い感じの高校生カップル。小説「野菊の墓」を彷彿。
作品番号 川柳・俳句14
ひとりで来てひとりで帰る秋の蝶
わめい(武田 和明)
秋の蝶々が一羽ひらひらと飛んでいきます。人間もひとりで生まれて、ひとりで死んでいきます。
作品番号 川柳・俳句15
夕凪に浮かぶ灯や厳島
わめい(武田 和明)
初夏の夕方に対岸から厳島神社を眺めたら、ライトアップされた鳥居が夕凪の海に浮かんで見えました。
作品番号 川柳・俳句16
雲の間に蜻蛉群れ飛ぶ八ヶ岳
鉄(前芝 鉄)
八ヶ岳赤岳頂上のトンボの乱舞はみごとでした。
作品番号 川柳・俳句17
蜻蛉よりお先に下る岩の道
鉄(前芝 鉄)
トンボも高い所から次第に里に下りてくる習性も意識しました。
作品番号 川柳・俳句18
枝豆のいのち弾ける緑かな
てらひこ(寺田 明彦)
遊びに来た孫が枝豆を食べようとして枝豆をつまんだ時に、さやが破れて枝豆がまるで生きているかのように飛び出してきた。
作品番号 川柳・俳句19
一閃を永久に伝えよ原爆忌
てらひこ(寺田 明彦)
原爆は一閃であるが、その一瞬だけではなく原爆忌を通して永遠に核廃絶と平和を子孫へ伝えてほしいと思い、8月9日の長崎原爆の日に作った。
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